何がすごいの？日本電気の強み/弱み｜総合電機メーカー・ITベンダーとして海底から宇宙まで事業を展開するNECの立ち位置と将来性を徹底解説

こんにちは、転職note 編集部です。

今回は日本初の外資系企業として1899年に創業し、125年以上にわたって日本のICT業界をリードしてきた日本電気株式会社（NEC）の中途採用について詳しくご紹介します。

NEC自体は1899年の創業から125年以上が経ち、現在では従業員数約10万5,000名（連結）、売上収益3兆4,234億円を誇る日本を代表する総合電機メーカー・ITベンダーとして成長しています。

一方で、近年、DX推進やAI活用が加速する中で、改めてNECの中途採用の特徴は何か？転職対策のポイントは何か？どのような人材を求めているのか？がわからないという方も多いと思います。

そこで今回は次のような疑問に答えていきたいと思います。

本記事では、NECの中途採用の実態と転職成功のための対策方法をご紹介していきます。

今回は、実際にNECで働いたことのあるエンジニアやコンサルタントの方へのインタビューや公式データ、転職サイトの情報を交えて、私達転職note編集部の実体験をもとにご紹介していきます。

事業会社からNECのIT人材・DX人材としてのキャリアを目指す方の参考になる内容だと思うので、是非、最後まで読んでみてくださいね。

NEC/日本電気の会社概要と歴史

NECは1899年7月17日設立で従業員数104,194名（2025年3月時点、連結）を抱える日本初の外資系合弁企業として誕生した総合IT・通信企業です。

海底から宇宙まで幅広い事業領域をカバーし、生体認証やAI、5Gなど最先端のデジタルテクノロジーを活用した社会インフラの構築から、ITソリューションまで、あらゆる領域を手掛ける総合系企業です。

「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指す」というPurpose（存在意義）を掲げ、社会やお客様に対して約束する価値や企業姿勢を表しています。

125年以上の歴史の中で培われた「技術」「人材」「顧客基盤／信頼」を最大の強みとして、テクノロジーの力で社会課題を解決し、新しい価値観を提供し続けています。

NEC/日本電気の会社概要

商号	日本電気株式会社
英文商号	NEC Corporation
設立年月日	1899年（明治32年）7月17日
従業員数	104,194名（2025年3月31日現在　連結）
資本金	4,278億円
代表者	取締役 代表執行役社長 兼 CEO　森田 隆之
連結売上収益	2024年度 3兆4,234億円 2023年度 3兆4,773億円 2022年度 3兆3,132億円 2021年度 3兆1,430億円 2020年度 2兆9,940億円
営業内容	ITサービス事業 （DX推進・クラウドソリューション・システム開発） 社会インフラ事業 （5G・海底ケーブル・宇宙システム・生体認証） セキュリティ事業 （サイバーセキュリティ・運用監視） AIソリューション事業 （生成AI・データ分析）

出典：NEC社HP　https://jpn.nec.com/profile/corp/profile.html

1990年竣工
芝の本社ビル「NECスーパータワー」

NECは東京都港区芝のNECスーパータワー（日本電気本社ビル）に本社を構えており、1990年竣工の歴史あるビルで先進的な働き方を実現しています。

JR田町駅や都営地下鉄三田駅からアクセス可能な立地で、「クライアントゼロ」の考え方のもと、自社が最新技術を実証する場として活用し、その知見を顧客や社会に還元しています。

NECの歴史

NECは1899年の設立当初、米国ウェスタン・エレクトリック社との合弁により「日本電気株式会社」として誕生し、日本初の外資系企業として歴史をスタートさせました。創業者の岩垂邦彦は「ベタープロダクツ・ベターサービス」の精神を掲げ、電話交換機の製造から事業を開始しました。

その後、通信機器メーカーからコンピュータメーカーへと事業領域を拡大し、1977年には「C&C（Computers & Communications）」構想を発表してコンピュータと通信の融合を推進。この時期を「第二の創業期」と位置づけています。

2000年代以降は、グローバル展開を加速し、生体認証技術や人工衛星、海底ケーブルなど「海底から宇宙まで」をカバーする幅広い事業ポートフォリオを構築してきました。

現在は社会価値創造型企業として「第三の創業期」を迎えています。

NECの経営戦略の変遷

2020年にNECは「NEC 2030VISION」を策定し、2030年に目指す社会像として「未来の共感」を創ることをビジョンとして明確化しました。同時に中期経営計画「2025中計」をスタートさせ、Purpose経営を推進。戦略と文化の両面から一体となった取り組みを進めています。2024年5月には、企業のDX推進を支援する新ブランド「BluStellar」を発表し、経営課題解決をサポートする広範な取り組みを展開しています。

最新のNECのAI・デジタル化への取り組み

NECは最新テクノロジーを活用した社会課題解決に注力しており、世界第1位の精度を誇る顔認証技術や生成AI「NEC Generative AI」を核として、企業変革を推進しています。2024年7月からは、NEC本社ビルにて国内社員2万人を対象に、デジタル社員証や顔認証技術による社員向けサービスの実証実験を本格実施。「クライアントゼロ」として自社が最初の実証の場となり、得られた知見を顧客に還元する取り組みを進めています。

クライアント支援では、2024年11月に高度な専門業務の自動化を実現するAIエージェントの提供を開始。複雑な業務プロセスを学習し、人間と協働しながら生産性向上を実現するソリューションを展開しています。また、世界シェア21%を誇る海底ケーブル事業、小型SAR衛星による宇宙事業、5G技術など、「海底から宇宙まで」をカバーする幅広い領域でデジタル技術を活用した価値創出に取り組んでいます。

さらに、米国国立標準技術研究所（NIST）による顔認証技術のベンチマークテストで世界第1位を獲得するなど、生体認証分野での技術的優位性を活かし、社会インフラのセキュリティ向上に貢献しています。

日本電気の強みと弱みは何？
NECの強み

NECの強みとして、1899年創業以来培ってきた125年超の歴史における圧倒的な技術力・信頼性、そして世界No.1の生体認証技術を誇る確かな専門性があることをお伝えしたいと思います。

国内だけでなく世界50カ国以上、284拠点でグローバルに事業を展開し、官公庁から金融機関まで幅広い顧客基盤を持つ総合ICT企業として、社会インフラを支えるミッションクリティカルなシステムを手掛けられるのは、一民間企業では、なかなか取り組めない取組みだと思います。

こうしたNECの歴史や特徴をふまえて、どんな会社かを実際に働いている社員の方へのインタビューをもとに御紹介したいと思います。

NECのすごい強み①
125年の歴史で培った圧倒的な顧客基盤と信頼

1899年に日本初の外資系企業として設立されたNECは、通信技術で近代日本の発展に貢献し、官公庁や金融機関をはじめとする幅広い顧客との長年の取引実績があります。

125年以上にわたる歴史の中で構築してきた顧客基盤は、他社の追随を許さないほど豊富で、国や自治体、金融機関、大手企業など様々な組織との強固な信頼関係が築かれています。こうした長期的な関係性により、新規プロジェクトの相談を早期段階でいただけることも多く、ビジネス展開において大きなアドバンテージとなっています。

また、官公庁や金融機関のような高い品質基準を求められる顧客層において、NECの「この会社なら失敗しない」というブランドイメージは、プロジェクト獲得における重要な要素となっており、発注判断においても大きな強みとなっています。社内には業界や企業について深い知見を持つ人材が豊富に在籍しているため、新規案件でも業界特有の課題や配慮すべき事項を事前に把握でき、プロジェクト開始後の大きな見立て違いを防ぐことができます。

NECのすごい強み②
世界No.1の生体認証技術をはじめとする圧倒的な技術力

NECの最大の強みは、世界トップレベルの技術力です。特に生体認証技術においては、米国国立標準技術研究所（NIST）が実施するベンチマークテストで、顔認証・指紋認証・虹彩認証の3つの分野すべてで世界第1位の評価を獲得しています。2009年の初参加以来、継続的に世界トップの座を維持しており、その精度の高さは折り紙付きです。

この顔認証技術は、現在70カ国以上で採用され、空港の出入国管理システムやイベント会場でのセキュリティ、金融機関での本人確認など、様々な場面で活用されています。マスク着用時でも高精度な認証が可能な技術開発にも成功し、コロナ禍においてもその技術力の高さを証明しました。

また、AI、通信、セキュリティの各領域においても、グローバルで高い競争力を有しています。生成AIの活用においても「cotomi」などの独自技術を開発し、DX支援事業を強化しています。さらに社内での技術研究も積極的に進められており、世界トップクラスの特許保有件数や論文採択数を誇るなど、継続的なイノベーション創出の体制が整っています。

NECのすごい強み③
高い技術力と多様な専門性を持つ豊富な人材

NECには、長年にわたって蓄積された技術ノウハウと、それを支える優秀な人材が豊富に在籍しています。大規模システムの開発では、長期にわたるプロジェクト運営と多数のエンジニアが必要となりますが、NECには様々な技術領域に精通した専門家が揃っており、どのような課題に対しても社内で対応できる体制が整っています。

特に社内転職制度も充実しており、グループ内で長期的なキャリアを描く社員が多いため、企業内に知識とノウハウが蓄積されやすい環境となっています。何か困ったことがあっても、社内ネットワークを通じてすぐに専門家に相談できる体制は、プロジェクトのリスク管理や品質担保において大きな強みとなっています。

また、入社後3年以内の離職率が全体で3％、キャリア採用者でも5％弱という低い数値からも、働きやすい環境と充実したキャリアパスが用意されていることが伺えます。この安定した人材基盤が、継続的な高品質なサービス提供を支えています。

NECのすごい強み④
125年の実績が生む高いブランド力と社会的信頼

官公庁や金融機関などのミッションクリティカルなシステム開発では、どの企業も失敗が許されないプロジェクトであり、金額が大きいだけでなく、リリース後に問題が起これば社会的な影響も大きくなります。

そのため、発注先の選定では企業の実績や技術力だけではなく、企業のブランドイメージが非常に重要になってきます。NECは125年以上の歴史の中で、社会インフラを支えるシステムを数多く手掛けてきた実績があり、「この会社であれば失敗しない」「最後までやり切ってくれる」という強い信頼感を国内外の顧客から得ています。

この高いブランド力は、これまでご紹介した豊富な顧客基盤、世界トップレベルの技術力、優秀な人材の蓄積など、長年の事業運営で築いてきた実績に基づくものです。国や自治体、世界を代表する企業との取引実績が、新規案件獲得においても大きなアドバンテージとなっており、他社がすぐに真似できるものではない為、NECが今後も成長を遂げる為の重要な強みになっています。

NECのすごい強み⑤
世界50カ国超に展開するグローバルネットワーク

国内事業では確固たる地位を築いていますが、NECはそれに満足することなく、積極的にグローバル展開を推進しています。現在、世界50カ国以上、284拠点で事業を展開しており、北米、中南米、EMEA（欧州、中東、アフリカ）、中華圏、APAC（アジア太平洋地域）に地域統括会社を配置し、各市場での事業強化を図っています。

特に2025年には、デジタルガバメント・デジタルファイナンス事業のグローバル展開を加速するため、ビジネス本社機能をスイス・チューリヒに移転するなど、戦略的なグローバル化を進めています。また、スイスAvaloq社の買収を完了し、金融分野でのグローバルプレゼンスを強化するなど、M&Aを活用した海外事業の拡大にも積極的に取り組んでいます。

50年以上にわたって蓄積された海外事業のノウハウと、日本からのガバナンスと地域の独自性が最適に融合した現地法人ネットワークは、日系企業の海外展開支援においても大きな強みとなっています。こうした着実なグローバル展開の取り組みが、次の成長の原動力となっています。

日本電気の強みと弱みは何？
NECの弱み

昨今のSI・IT業界は、様々なプレイヤーが競争を繰り広げています。

富士通や日立製作所は昔から競合することも多く、最近ではNTTデータやアクセンチュア、デロイトトーマツコンサルティングなど総合コンサルティングファームとの競合も増えています。

総合ITサービスベンダーは、どの企業も全業界・全サービスに対してフルラインでサービス提供をしており、技術面での差別化が非常に難しいのはどの企業も同じです。

その為、各企業が優秀な人材を確保しようとしていますが、外資系企業や新興企業は積極的に年収水準を上げてオファーを出せます。

しかし、NECの場合は、組織の安定性を重視した年功序列的な昇進制度があり、人材の流動性も低く（離職率が3-4%）、若い人材に転職市場の状況に合わせて高い金額のオファー（内定通知）を出しにくい状況が続いていました。

組織的な安定はNECの大きな魅力である一方で、それが新たな人材の獲得競争において課題になっているのも事実です。それでは早速、NECの弱みを見てみましょう。

NECの弱み①
海外事業の収益性課題

NECの最大の課題は海外事業の収益性です。売上高の約29%を海外が占める一方で、営業利益率は国内事業と比較して大幅に劣後しています。

2024年3月期の実績では、国内事業は比較的堅調な利益率を維持している一方、海外ITサービス事業のDGDF（デジタル・ガバメント／デジタル・ファイナンス）セグメントは、欧州3社の買収によるシナジー創出やPMI（買収後統合）に課題があることを示しています。グローバル展開においては、各国の市場特性や競合環境への適応が不十分で、本社と海外拠点とのコミュニケーション強化が進められているものの、収益性の改善には時間を要しています。

NECの弱み②
意思決定スピードの課題

大企業特有の課題として、意思決定の遅さが挙げられます。従業員数10万人超（連結：約104,000名、単独：約22,000名）という巨大組織ゆえに、新規事業やデジタル領域での迅速な意思決定が困難な場合があります。

特にスタートアップ企業や外資系コンサルファームと比較すると、新技術の導入や事業方針の変更に数か月から半年程度の時間を要することが多く、市場環境の急速な変化に対応しきれない場面も見受けられます。2024年度からはジョブ型人材マネジメント制度を本格導入し、意思決定のスピードアップと主体性のある組織への変革を進めていますが、組織全体への浸透には時間を要する状況です。

一方で、SI・ITサービス事業は、基本的に人月×単価＝売上のビジネスモデルの為、人月（1人あたりの月間稼働時間）を増やさないと企業としての成長も見込めません。特に優秀な人材を多く採用できることが重要な業態なので、競合に比べて年収水準が劣後して採用できない、採用しても他の企業に取られてしまう、という特徴はNECの弱みの1つと言えるでしょう。ただし、NECは2019年から研究職を対象に新卒でも年収1000万円を超える可能性のある給与制度を導入するなど、人材獲得競争力の強化に取り組んでいます。

人を増やさないといけない、しかし人を増やすと意思決定のスピードが上がり切らず新技術の導入などに遅れをとる可能性が高まるというのがジレンマになっています。

NECのプロジェクト事例

1899年に日本初の外資系企業として設立され、125年の歴史を持つNECは、世界トップレベルの生体認証技術とAI・DXソリューションで社会インフラを支え続けています。米国国立標準技術研究所（NIST）の顔認証技術評価で世界第1位を獲得するなど、最先端技術を武器に官公庁から民間企業まで幅広い顧客基盤を築いています。

2024-2025年の最新取り組み
世界をリードする生体認証とDX事業の展開

NECは伝統的なシステムインテグレーション事業に留まらず、生体認証技術やAIを核とした新たなデジタル変革サービスを積極的に展開しています。

世界No.1の生体認証技術

2025年4月、米国国立標準技術研究所（NIST）の顔認証技術ベンチマークテストで世界第1位を獲得。1200万人規模のデータベースでも高精度な認証を実現し、空港や官公庁など世界70か国以上で採用されています。さらに2024年11月には、顔認証と虹彩認証を組み合わせた「マルチモーダル生体認証技術」を開発し、数千万人規模のシステムでも高速かつ高精度な本人確認を可能にしました。

BluStellarによる価値創造モデル

2024年5月、DX事業における新たな価値創造モデル「BluStellar（ブルーステラ）」を発表。コンサルティングからシステム構築、保守・運用まで一貫したサービスを提供し、企業のデジタルトランスフォーメーションを包括的にサポートしています。「DX銘柄2025」にも選定され、自社のDX実践「クライアントゼロ」で得た知見を顧客に還元する取り組みが評価されました。

生成AIと戦略的パートナーシップ

2024年10月、アイシンと共同で生成AIとデジタルヒューマン技術を組み合わせた「Personal Consultant」を開発。従業員一人ひとりに寄り添うパーソナライズされたAI支援を実現しました。また2025年3月にはシスコとAIガバナンス分野で協業を開始し、企業の安全な生成AI活用を推進。さらに2024年11月にはソニーセミコンダクタソリューションズとのパートナーシップで、逆光など厳しい環境下でも高精度な顔認証を可能にする技術を開発しました。

これらの取り組みにより、NECは「技術のNEC」から「社会価値創造のパートナー」としての地位を確立し、海底から宇宙まで幅広い領域で社会インフラを支えています。

自治体DX推進プロジェクト

＊デジタル技術で地域社会の課題解決を実現

官公庁・自治体との強固な信頼関係を持つNECは、全国の地方自治体でデジタルトランスフォーメーションを推進する大規模プロジェクトを展開しています。

2023年から2025年にかけて、大阪市では全区役所に「書かない窓口」システムを導入し、住民サービスの利便性を大幅に向上。神戸市では生成AI「cotomi」を活用した業務効率化の実証実験を実施し、職員の業務負担軽減に成功しました。

さらに静岡市児童相談所では、デジタル技術を活用して職員の業務をサポートし、より迅速で適切な児童保護を実現。鹿児島市ではMicrosoft 365をベースにした全庁コミュニケーション基盤を刷新し、自治体の働き方改革を加速させています。

自治体システム標準化プロジェクト

2025年の崖を乗り越えるため、NECは全国の自治体システムの標準化・統一化に取り組んでいます。弘前市との実証実験では、2024年10月から2025年6月にかけてGIS（地理情報システム）上で課題解決型のデータ利活用を実施し、地域の課題を可視化して効率的な政策立案を支援しました。

小山町では2025年2月に「住民ポータルサービス」をアプリで提供開始。他サービスとの連携機能を実装し、住民の健康増進と地域経済活性化を両輪で実現する先進的な取り組みを展開しています。

こうした官公庁・自治体向けの大規模プロジェクトを通して、NECは公共部門との深い信頼関係と豊富な導入実績を積み重ねています。AIエージェントやクラウド技術を活用した業務スマート化支援により、2025年度には生成AI関連事業で約500億円の売上を目指すなど、まさに日本のデジタル社会実現を牽引するリーディングカンパニーです。

NECならではの世界トップクラスの技術力と、125年で培った顧客基盤・信頼関係が、社会課題解決の最前線で活かされ続けています。

日本電気のここがすごい！
NECの特徴（海外・グローバルで働ける）

さて、これまではNECの強みと弱み、そしてプロジェクト事例をご紹介してきました。

生体認証技術、特にAI・顔認証で世界トップクラスの実績を誇り、更に5Gや社会インフラ領域のソリューション提供にも力を入れていることはお分かりいただけましたか？もちろん生体認証以外のプロジェクトも多数ありますので、そこはお忘れなく。

更にNECはプロジェクト事例で御紹介したように、海外で働く機会が多いことも特徴の1つになっています。

社会インフラソリューションを提供するのは基本的に大企業や政府機関ですが、これらの組織は当然、世界中に拠点や施設があり、各国の規制や社会状況等をもとにシステムを導入していく必要があります。

その為、NECの特徴としてグローバルで働く機会が多いことをご紹介しますね。

ここがすごい！NECの特徴
グローバルプロジェクトが多い

NECは、1899年に日本初の外資系企業として創業した日本発のグローバル企業であり、日本企業の海外進出や事業拡大をサポートする、グローバルプロジェクトが多い点が特徴の1つです。

世界70カ国以上で生体認証システムが採用されているほか、通信事業者向けの5G基地局ソフトウェアや社会インフラシステムなど、様々な企業や政府機関の海外拠点を含めたソリューション提供プロジェクトを受注できており、海外で働く機会が多い企業として有名です。

コロナ禍で直接現地に飛ぶというのが難しい時期もあったようですが、世界的にAfterコロナの世界に移行するなかでオンライン会議も使いながら、アメリカ・欧州・アジア各国と様々な国のプロジェクトで活躍されています。

2025年10月には欧州に本格的な事業拠点を移転し、グローバルビジネスに本気で取り組む姿勢を示しています。現地で採用した方と一緒に働くケースも増えており、真のグローバル企業への変革を進めています。

ICTを活用したエンジニアとしてキャリアを伸ばしていきたい方、特にグローバルで働く経験を積みたい方には魅力的な企業ですよね。

特にAIや通信技術、グローバルでの就労経験は、これからも需要が高い経験になってくるでしょうし、NECでの数年間が皆さんのキャリアにプラスの影響をもたらす可能性は高いでしょう。

ここがすごい！NECの特徴
生体認証技術で世界No.1の実績を保持

NECが「すごい」と言われる理由の一つは、生体認証技術、特に顔認証・指紋認証・虹彩認証の領域において、世界トップクラスの精度を持っていることがあげられます。

生体認証とは、人間の身体的特徴を使って本人確認を行う技術であり、社会の安全・安心を守るために欠かせないものです。この技術の開発や実用化には非常に高度な専門知識と長年の研究開発が必要です。

NECは2009年からNISTの顔認証技術ベンチマークテストに参加し続け、特に高い精度が求められる「1:N認証」（1人の顔を数百万人から探し出す技術）において、継続的に世界第1位の評価を獲得しています。2025年4月に発表された最新の評価でも、1200万人分の静止画を用いたテストで認証エラー率0.12％という驚異的な精度を記録しました。

この「世界No.1の生体認証技術」を持つ技術者とエンジニアが日本国内で最も多く在籍しているのがNECです。その為、様々な国や組織で生体認証システムの導入だけでなく、更新や保守をするプロジェクトで重宝されているのがNECです。

認証技術	評価機関	実績
顔認証	米国NIST	世界第1位（2025年4月）
指紋認証	米国NIST	世界第1位
虹彩認証	米国NIST	世界第1位
顔認証エラー率	米国NIST	0.12%（1200万人データ）
導入国数	NEC実績	世界70カ国以上

また、こうした専門的な領域に豊富な実績がある為、生体認証の案件で複雑な案件（例えば、空港の入国審査システムやスマートシティプロジェクト、大規模イベントのセキュリティシステム等）でも豊富な実績から成功への道筋を示すことが出来るのがNECが「すごい」と言わる理由となっています。

生体認証システムは、1度導入すると長期にわたり使用されることが多く、安定した収益源となることからNECの経営が安定し、5GやAIなど新たな領域にチャレンジしやすくもなります。

NECの仕事は「社会インフラソリューション」「エンタープライズソリューション」「ネットワークサービス」の3つに分類できますが、生体認証技術やAI、5Gといった最先端技術を駆使して、公共、企業、通信など幅広い領域で社会価値を創造しています。

こうした生体認証領域での世界トップクラスの実績、それを支える高度な技術力と豊富な導入事例、その結果として安定した収益の確保が総じてNECが「すごい！」と言われる理由となっています。

ここがすごい！NECの特徴
定着率の高い企業？

NECはOpenWorkによる総合評価が3.56点（5.0点満点）と高く、特に「待遇面の満足度」「風通しの良さ」「社員の相互尊重」「法令順守意識」という項目で高いスコアを出しています。

上司や先輩のフォローがしっかりとしつつも、様々な仕事を任せてもらい若い時期から成長する機会が多いことにも定評のある企業です。

多くのIT企業は2-3年で転職していくことを前提に働いている方が多いのも事実ですが、NECでは入社後3年以内の離職率が全体で3%、キャリア採用者でも5%弱という非常に低い数値を記録しており、「NECでの長期的なキャリア」を描く方が多い企業です。

もちろん所謂”プロジェクトガチャ”や”上司ガチャ”により、大変な案件・仕事の進め方が合わない上司を引いてしまうことは他の企業と同様にあると言われていますが、それでもワークライフバランスを重視した働き方改革が進んでおり、エンゲージメントスコアも大幅に向上しています。

一方で私達転職note編集部の友人・知人ではNEC出身の方が様々なIT企業やコンサルティングファーム、事業会社で活躍されているのをよく見かけます。

上司・先輩からのフォローを受けながらエンジニアやプロジェクトマネージャーの実力を身に着ける企業としては、とても良い環境なのだと思います。（ただし技術や社会貢献に全く興味がない、という方は他の企業を検討しても良い気がします）

NECへの中途入社！
日本電気で活躍する為の準備

NECがどんな会社で、強みや弱みがどこにあるのか？をご紹介させていただきました。

そんなNECに中途入社した後、活躍する為に意識するべきことを御紹介しますね！

NECだけではありませんが、プロジェクト単位でチームを組成して働く大規模SI事業だからこそ、入社前の準備や心構えが入社後の活躍に向けて大切になります。

1つずつ詳しくご紹介しますので、皆さんの転職後の活躍を確実なものにしてくださいね！

NEC/日本電気で中途入社後に活躍１
NECの特色・働き方を理解して入社する

NECで中途入社後に活躍するための準備で最初にできるのは、NECの特色やNECの働き方を理解して入社することです。

2025年現在、多くの大手IT企業各社がオフィス回帰を進める中で、NECでは「チーム出社率40%」を目安にハイブリッドワークを継続しています。

管理職とスタッフ（管理職未満）で、この影響は大きく変わるでしょう。

中途でマネージャー以上で転職した場合、社内文化やルール、各種ツールの使い方がわからない中でリモート環境でメンバーを管理することに難しさを感じるかたも多いと思います。

一方で、スタッフクラスの方はハイブリッドワークで働けるのは、通勤なども考えるとポジティブに考えている方も多いのではないでしょうか？

まずはNECで皆さんが入社されようとしている部署の特色や働き方を具体的なイメージを持って理解することで、入社後に働き始めてもイメージとのギャップを持たずに働くことができるでしょう。

NECの働き方を詳しく知りたい方は、大手企業への転職支援に特化したエージェントに相談してみてください。

特に大手IT企業への転職に強みを持つエージェントは、NECの内情や働き方について深く理解しています。

NEC/日本電気で中途入社後に活躍２
自分の経験に合わせた職位で転職する

NECに中途で入社して活躍するための準備では、2つ目に自分の経験にあわせた職位で転職することです。

大規模SI事業で1度働いたことがある方はイメージが湧くと思いますが、NECのようなIT企業はプロジェクト単位でアサインされチームアップする等、事業会社とは働き方が大きく異なります。

特にマネージャー以上では、クライアントの期待値コントロールを含めてプロジェクト全体の品質管理をしないといけません。

働き方が大きく違うだけでなく、社内にも気兼ねなく話せる同僚は少なく（そもそもみんな自分のプロジェクトで忙しくしている）、若い社員達はエンジニアとして複数年経験しており「こうあるべき」という一定の仕事の基準を持っています。

いくら仕事内容が前職と近くても、クライアントの期待値や社内での動き方がわからないと苦労する方が多いのが、大手IT企業未経験でのマネージャー転職です。

NECをはじめ大手IT企業は職位に合わせて年収水準を定めている為、年収を上げたいという思いから、できるだけ上の役職で転職したいと考える方もいらっしゃいますが危険です。

特に、大規模SI事業が未経験でマネージャー以上で転職する場合は、既にエンジニアとしての経験を積んだ自分の部下達からマネージャーとしての適切な立ち居振る舞い、業務指示を求められます。

これは結構な重いプレッシャーになります。

職位に関係なく、大手IT企業の就業経験がない方は、自身の経験に合わせた職位での転職に無理せず転職するようにしましょう。

NECのような大手IT企業は、一般的な事業会社よりパフォーマンス次第で昇進することができます。目先の年収よりも着実な成果でクライアントに貢献し、評価を受けて昇進して、高い報酬をもらえるように努めると社内外からも1人前と認められ、気持ちよく働けると思います。

くれぐれも無理をしすぎないようにしてくださいね！

NEC/日本電気で中途入社後に活躍３
ITエンジニアとしてのスキルアップを怠らない

NECに中途で入社して活躍するための3つ目の準備は、ITエンジニアとしてスキルアップする努力をし続けることです。

多くの方がシステム開発やプロジェクトマネジメント、DX推進等の知識を学び、資格を取得して転職されてきますが、実践の場で状況が日々刻々と変わる中で、クライアント経営層の課題に対する鋭い提案やアプローチを出せるかというと難しいでしょう。

NECでは大規模システム構築が多いとは言え、様々な課題に対するアプローチを検討して、スケジュールを調整して、クライアントに適切に説明しきる能力が必要です。

これは転職してからも継続して、各プロジェクトで求められる役割を100%以上にこなす中でしか鍛えられません。もちろんきちんと努力をすれば身に着けられるスキルがほとんどですが、クライアントの求めていることを常に考え続け、上司や同僚とのパフォーマンスの違いを理解し、埋める努力を続ける必要があります。

逆に言えば、そうした環境で切磋琢磨するからこそ、高いレベルのスキルと経験を短期間で身に着けることができ、評価を得て高い報酬をもらうことができる業界でもあります。

入社後は、周囲からのフィードバックを適切に理解し、改善・実行するという主体的なアクションが大切です。ぜひ継続的に自分なりの課題に取り組むようにしてくださいね！

NEC/日本電気で中途入社後に活躍４
周囲の優秀なメンバーと良好な関係構築を図る

大手IT企業はドライな人間関係と思われがちですが、実は過去のプロジェクトアプローチや実績などのノウハウを同僚同士でシェアしていたり、相談していたりします。

中途で入社した方々は、同時期入社の方とのつながりはありますが、社内で何年も経験を積んだ方々との関係は、あまり作れていない方が多いでしょう。

一時的に、社内のアセットをうまく使い込ませていないので、フリーのエンジニアと同じような状況なわけです。

そんな状況を早く脱し、NECの豊富なプロジェクトアセットや技術知見を活用して、効率的に問題解決ができるようになるために、社内の「経験豊富な方々」と関係性を作ることが非常に大切です。

ハイブリッドワークだと難しい面もあるかもしれませんが、その分、NEC側も社内のネットワーキングイベントを企画してくれています。そうしたイベントを活用して、社内の人材と良好な人間関係を作ることが、結果的に皆さんの仕事のスピードとクオリティを上げることにつながります。

ぜひ意識的に社内の様々な方と会話をして、良好な人間関係を作ってくださいね！

FAQ｜「NEC/日本電気の強みと弱み」を知りたい方へ

NECの中途採用対策
相談すべき転職エージェント

2025年現在、多くの企業が直面している課題は「生成AIの業務活用」「サイバーセキュリティ強化」「デジタル社会インフラの構築」など、より複合的で高度な経営課題となっています。

これらの課題に対して、NECでは次のような支援を強化しています。

これらの最新ニーズに対応するため、NECでは従来の社会インフラ技術に加えて、生成AI・サイバーセキュリティ・生体認証領域の専門人材を積極的に採用・育成しています。

もしコンサルタントのキャリアやコンサルタントの次のキャリアを考えているのであれば、ここまで御紹介してきた通り「自分がキャリアで何を実現したいのか」「今の転職で何を実現すべきなのか」は、目先の転職だけでなく、転職後も頑張り続ける為に非常に大切です!

そこで将来、コンサルタントとしてのキャリアを考えている方に向けて、コンサルタントのキャリアに詳しく、キャリア支援(棚卸→ゴール設定→実現に向けたアクションプラン策定等)で評判の高い転職エージェント・転職サービスをご紹介しますね。

まとめ：NECの強みと弱み！特徴とは

NEC（日本電気株式会社）への転職は、世界トップレベルの生体認証技術とDX推進力、そして創業120年超の安定した事業基盤を理解することが極めて重要になります。

特に2024年以降は、BluStellarを軸としたDX事業の拡大・サイバーセキュリティ部門の新設・行政DX/医療DX対応体制の強化といった組織体制の進化や、顔認証技術（NIST評価5回連続第1位）・AI技術群「NEC the WISE」・通信インフラ分野での大型プロジェクトの急増について深く理解することが、転職成功の分かれ目となります。

最も重要なのは、IT・SIer業界に精通したムービン・ストラテジック・キャリアやアクシスコンサルティング等の専門エージェントとの連携です。これらのエージェントは、面接官別の選考傾向や過去通過者のノウハウを詳細に蓄積しており、NECの「C&Cからデジタルトランスフォーメーションへ」という独自の進化を面接でどう表現すべきかまで、具体的な対策を提供してくれます。

転職を検討される際は、面接準備と並行して、NECでのキャリアパスや働き方についても事前に詳しく調査することをおすすめします。

記事内でもお伝えしましたが、志望度の高い企業への応募前には、必ず複数社で面接経験を積んでください。場慣れにより緊張が和らぐだけでなく、面接官の反応を通じて自分の回答をブラッシュアップできる貴重な機会となります。

成功への道筋は明確です：①転職エージェントから選考情報とノウハウを収集、②面接慣れによる緊張感の軽減、③相手の反応に応じた回答の最適化、この3ステップで選考通過率は飛躍的に向上します。

皆さんの転職活動が実り多いものとなることを心より願っています。