コンサルティング業界

市場規模は3千億円!PwCのeスポーツの取組みを紹介

こんにちは。転職ノート編集部です。
私達は、全員で20回以上の転職経験があり、様々な業界で働いた経験を持つ年収1千万を超えるコンサルタントを中心とした執筆チームです。

今回は、2020年にNTT東日本が エヌ・ティ・ティ・アド、西日本電信電話(NTT西日本)、NTT アーバンソリューションズ、スカパーJSAT、タイトーとともに「株式会社NTTe-Sports」 の設立を発表する等、注目の集まるeスポーツ業界と同業界におけるコンサルティング各社の取組みを御紹介します。

まずは海外を含むeスポーツ業界の概要を御紹介します。
これまで日本国内は進んでいませんでしたが2018年が国内のeスポーツ元年と言われ、イベントや動画配信等、盛り上がってきています。

また、業界の盛り上がりに合わせ、特にBig4と言われるコンサルティング会社が社内に専門部署を立ち上げ、様々な企業・団体と手を組んでいます。

その中でも先進的なPwCの取組みを御紹介します。

eスポーツとは

eスポーツの定義と娯楽ゲームの違い

  • これは結論を言ってしまうと、身も蓋もないのですが、まだ明確な定義はないようです。
  • そもそもeスポーツは「「エレクトロニック・ビデオゲーム」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽・競技・スポーツ全般を指す言葉(*1)」です。一般的には、電子機器を用いて行う競技・スポーツを指して「eスポーツ」と呼称していることが多いと思います。
  • 確かに、モータースポーツ=カーレースや競艇、マインドスポーツ=囲碁や将棋等、アニマルスポーツ=馬術やポロ・犬ぞり等、が存在します。確かに、自身の肉体だけを用いるわけではなく、また主に頭脳を使った競技も「スポーツ」として多くの人に親しまれていることが分かります。
  • そもそも、スポーツは、「一定のルールに則って勝敗を競ったり、楽しみを求めたりする身体運動の総称」です。そういう意味では、頭脳と手・指を使うeスポーツも新しいスポーツとして、多くの人達に認知され、親しまれるようになってきています。

集中力・反射神経・状況判断を駆使するeスポーツの戦い

  • 日本だとファミコンやプレステをはじめとする娯楽としてのゲームが浸透している為、なじみが薄い人も多いかもしれませんが、eスポーツはヘッドホンから聞こえる音と画面映像をもとに、様々な判断をしていきます。
  • またチームの戦では高度な戦術理解、長期戦では長時間集中力を維持する体力が必要となり、他のプロスポーツ選手と遜色のない集中力や反射神経が求められます。

eスポーツの収益モデル

出典:日本経済新聞 図解で分かるeスポーツ(19年11月24日)

eスポーツの大会は、「スポンサー・広告費、放映権、パブリッシャーフィー、物販・チケット」の4つに分類されます。

現在は、スポンサー・広告料がメインとなっており、有名な大会では以下のような大企業がスポンサーにつくようになりました。

  • 日本野球機構とコナミデジタルエンタテインメントが共催した「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ 2018」(18年7月~19年1月)には、ソフトバンク、日本コカ・コーラ、三井住友銀行、ローソングループが協賛。
  • 日本一を決定する最終戦「e日本シリーズ 2018-19」の冠スポンサーは三井住友銀行(SMBC) が務めました。
  • 1年に1度行われる格闘ゲームの祭典「EVO Japan 2019」(19年2月開催)の協賛企業にはNTTドコモ、インディードジャパン、日清食品、日産自動車、久光製薬等、様々な業種が協賛しています。

この背景には、特に10代~20代等、若い年代のテレビ離れが進んでおり、そうした層とのコミュニケーション接点として期待されています。

一方で、広告宣伝費のみでだとサッカーや野球のような盛り上がりは難しいと言われています。国際的にも国内としても各団体の連携とルール作りを進め、高額な放映権料の収益をサッカーや野球のように確立することが、分配金による各チームの経営と選手への給与の安定を実現する為に重要と言われています。

eスポーツの市場規模

単位:億円
出典:GlobalはGoldman Sachs Global Investment Reserch, Newzoo
出典:JapanはGzブレイン
  • 市場規模はGlobalで2020年に1,592億円、2022年には3,000億円を超える見込みです。日本では2022年に99億円と100億に近い見込みになっており、5Gの導入もあいまって、更なる成長が期待されています。

eスポーツの主要ゲーム

  • さて、皆さんはeスポーツと言われて、具体的にどういうゲームを思い浮かべますか?格闘技ゲームやサッカーのウイニングイレブン、パワフルプロ野球等、日本で有名なゲームを思い浮かべる方が多いと思いますが、世界のeスポーツ市場でプレーされるジャンルは主に以下の6通りです。
  1. Multiplayer Online Battle Arena(以下、MOBA)
  2. Shooter
  3. Real Time Stategy(以下、RTS)
  4. Fighting
  5. Collectible Card Game(以下、CCG)
  6. Sports
  • MOBA
    プレイヤーが2つのチームにわかれ、各プレイヤーがキャラクターを操作して相手チームの本拠地を破壊する、というルールを基本とするものです。

    主なタイトルはDota2、League of Legends、Heroes of the Storm、SMITEがあります。Dota2の賞金額は約1.7億ドルで全体の3割弱と、他を圧倒しており、当ゲームとその主要大会であるThe International はeスポーツの代名詞と言われています。
  • Shooter
    一人称視点や三人称視点でキャラクターを操作し、銃器などのアイテムを用いて敵対するキャラクターを打倒するものです。主なタイトルにはCounter-Strikeシリーズ、Overwatch、Haloシリーズ、Call of Dutyシリーズがあります。

    なお、本ジャンルから派生したバトルロイヤル形式のFortniteやPLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(以下、PUBG)は2017~18年に世界的に大ヒットしており、今一番勢いのあるジャンルといえます。

  • RTSは、リアルタイムに進行する時間に対応しつつ、勝利条件を満たすための計画を練り、三人称視点で複数キャラクターに命令を与え、実行させていきます。

    主なタイトルはStarCraftシリーズ、WarCraftシリーズ、Clash Royale、Age of Empiresシリーズ があります。


  • Fighting
    一人称視点でキャラクターを操作し、素手で、もしくは近接武器などのアイテムを用いて敵対するキャラクターを打倒するものです。

    主なタイトルはWorld of Warcraft、スマッシュブラザーズシリーズ、ストリートファイターシリーズ、Injusticeシリーズがあり、このゲームタイトルは日本でも有名で知っている人も多いのではないでしょうか。

  • CCG
    トレーディングカードをデータ化し、アプリケーションの中でそれらを用いて対戦します。

    主なタイトルはHearthstone、Magic Online、Gwent、Shadowverseなどがあります。

  • Sports
    従来のスポーツ競技をゲーム空間で行うもの。

    主なタイトルはRocket League、FIFAシリーズ、Madden NFLシリーズ、ウイニングイレブンシリーズなどです。

  • 賞金の額やプレイヤー数で言うと、①MOBAや②Shooterが圧倒的です。

    先日有名になった「優勝賞金300万ドル(約3億2570万円)を手にした16才の少年」が出場した大会もShooterのFortnite(フォートナイト)の世界大会です。

コンサルティング会社のeスポーツに関する取組み

  • MckinseyやBCGは具体的なeスポーツに関する取組みを見つけることはできませんでした。しかし、既存の大手日系企業の新規事業や投資先の検討の一つとしてeスポーツを検討することはあるのでしょう。
  • デロイトやKPMGは国内のeスポーツ産業に関して、いくつかのリサーチとサービス提供を開始したリリースを出しています。
  • PwCは、「eスポーツ事業推進室」を立ちあげると共に東京ヴェルディのeスポーツを中心とするデータ解析のアドバイザリー契約売新聞東京本社が運営する e スポーツチーム「G×G」(GAMING TEAM×TOKYO GIANTS/ジー・バイ・ジー )のオフィシャルスポンサー契約を結ぶ等、具体的な取り組みのリリースを出しています。

PwC「eスポーツ事業推進室」の支援内容

  • PwC「eスポーツ事業推進室」では3つの領域でサービスを提供しています。

1.eスポーツ事業参入支援サービス

  • eスポーツ事業への新規参入を目指す企業に対し、社内コンセンサスの形成から収益モデルの策定、チームの保有および選手のスカウティング、トレーニング施設の開設まで支援します。
  • さらに、チームやリーグを運営する上で必要となるガバナンスの構築、リスク管理、コンプライアンスの導入や、eスポーツチームにとって重要なブランド構築、ソーシャルメディア活用も支援しています。

2. チーム強化支援サービス(データアナリティクス)

  • eスポーツ選手のパフォーマンスを測定する上で必要な因子を「能力」「性質」「コンディション」「環境」の4つに大きく分類し、PwCの持つAI・Analyticsのケイパビリティを活用することで、さまざまな角度から検証します。
  • 試合毎の結果からパフォーマンス向上に向けたアクション改善までを視野に入れた支援を行います。選手・チームのパフォーマンス分析により得られたナレッジは、他領域への適用による商品開発の支援も実施するそうです。

3.セカンドキャリア支援サービス

  • 他のプロスポーツと同様にeスポーツ選手にとってもセカンドキャリアの構築が課題となっています。先に御紹介したフォートナイトの大会で準優勝した24歳もeスポーツ界では年齢が高いと言われています。実際に同大会の優勝者は16歳であり、集中力・瞬発力のピークは16~18歳と言われており、結果的に懸賞金を狙える選手の寿命は短い競技でもあります。
  • そんなeスポーツ選手に必要とされるスキル・マインドとサイバーセキュリティ人材に求められるスキル・マインドには高い類似性がある点に着目し、第一線を退いた選手たちにセキュリティ業界へのキャリアチェンジをPwCが提案しています。
  • これは、セキュリティ人材の不足という深刻な社会課題を解決する選択肢にもなり得る可能性があり、研修やトレーニングの提供、キャリア構築などの支援を行っているそうです。

eスポーツとPwCに関するまとめ

eスポーツと同分野におけるPwCコンサルティングの取組みを御紹介しました。

国内では18年から注目を集め、NTT等の国内大手企業も参入し、Cyberagent社が運営するゲームイベント(RAGE)には来場者が3.5万人が集まりました。右肩上がりのeスポーツ市場には、多くの企業がスポンサーになり、大会が開催されるようになっています。

その中でも先進的に部署とサービスを立ち上げ、読売新聞社を中心にサービス提供を開始し、ナレッジを貯めているPwCコンサルティングに興味がある方はリクルートエージェントやビズリーチ等の転職サービスに登録して、より詳細な話や転職した時の所属部署(プロジェクトを管理している部署)等を聞いてみると、より自分が担える仕事内容を知れるでしょう。

これからも同社を始め、コンサルティング各社のeスポーツ業界における取組を注視し、御紹介していきたいと思います!