景気動向・市場調査

TDB景気動向調査:新型コロナの影響と見通し

こんにちは。転職ノート編集部です。
私達は、全員で20回以上の転職経験があり、様々な業界で働いた経験を持つ年収1千万を超えるコンサルタントを中心とした執筆チームです。

さて政府からの緊急事態宣言の延期をへて、今後の先行きへの不安を感じられている方も多いと思います。

今回は、帝国データバンクが出している景気動向調査(=全国企業の景気判断を総合した指標を業界別に2002年5月から調査している月次統計調査)を御紹介します。

個人的には、「半年前から景気後退局面は迎えていた(新型コロナはそれを下押ししただけ)」、「業界別の現状認識」、「最も影響の大きい観光業における星野リゾート 星野社長の見解」が興味深かったです。

まず今回は、「半年前から景気後退局面は迎えていた(新型コロナはそれを下押ししただけ)」に着目したいと思います。

そのうえで、過去のリーマンショック時や東日本大震災時を振返り、衰退と回復の期間、その期間における政府の介入を含む回復への道程を整理することで、今後の動向(延々と続くのか、半年?1年?)を考えたいと思います。

今後のキャリア形成を見通すための、参考になれば幸いです。

景気動向調査の概要

景気動向調査の目的と調査項目

帝国データバンクが国内景気の実態把握を目的として、景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万3千社以上を対象に2002年5月から実施している月次統計調査(ビジネス・サーベイ)です。

調査先企業の選定

全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としています。

調査事項

・景況感(現在、3ヵ月後、6ヵ月後、1年後)
・経営状況(売上や生産・出荷量等)と金融機関の融資姿勢

DI(ディフュージョン・インデックス)とは

DI(ディフュージョン・インデックス〈Diffusion Index〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ以下の点数を与え、これらを各選択区分の回答数に乗じて算出しています。

要は、景況感に対する意識調査、ということですね。

景気DIは、50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、50が判断の分かれ目になる。小数点第2位を四捨五入しています。

景気後退はコロナ前から始まっていた

景気DI値のピーク(最高値)からの下落推移

コチラは全国の景気DI値の推移です。
18年1月をピークに、消費税増税前の19年7月頃までに「-5p」落ち、更に20年1月までに追加で「-3p」落ちています。

これまでの上昇トレンドから、18年1月以降は下降トレンドに既に変わっていたことが分かると思います。

拡大版

今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的な広がりをみせるなか、ヒト・モノ・カネの流れが停滞し、経済活動が大きく制約され、全業種・全規模・全都道府県の景況感が大幅に悪化しています。

帝国データバンクは「国内景気は、後退局面のなかで新型コロナウイルスの影響が拡大し、過去最大の下落幅を記録した」としています。

下げ幅は過去最大ですが、過去のリーマンショック時や東日本大震災時は、どの程度の数値で、どれぐらいで回復したのでしょうか。

リーマンショック・東日本大震災後の最低値

これはリーマンショック(08年9月)以降と東日本大震災(11年3月)以降を含む景気DIの推移です。

リーマンショク後の最低値は09年3月で18.6pです。
東日本大震災後の最低値は11年4月で30.4pです。
*20年3月32.5p

着目したいのは3点で、
「1.リーマンショック・大震災ほどは落ちていない(現在32.5p)」
「2.リーマンショック・大震災の落込みと回復期間」
「3.回復に向けて何があったのか」
です。

1.リーマンショック・東日本大震災ほどは落ちてない

これは3月の調査結果では明らかです。
ただ、今後は同程度まで落ち込む可能性もあり、今後の調査結果を見ていく必要があると思います。

2.リーマンショック・東日本大震災の落込み期間と回復期間

リーマンショックの落込み期

08年9月に起こってから09年2月まで約半年間は下降傾向になっています。
08年9月~09年2月までの景気動向調査の「今後の見通し」を整理してみました。

08年9月から約3ヵ月後の12月頃には、各業界の停滞から解雇や給与減等の具体的な影響が出てきていますね。

ただ、5ヵ月後には政府の介入により、震源地だった金融業界は「混乱拡大への懸念を一時縮小」となっています。

リーマンショックの回復期

08年9月の29p程度まで戻ったのは、10年3月頃です。約1年半で元に戻っています
09年3月~10年3月までの景気動向調査の「今後の見通し」を整理してみました。

08年9月から約7ヵ月後の09年6月頃には、企業の低価格戦略と政府の消費刺激策により小売やサービス等が改善していきます。

その後、踊り場やデフレによる揺り戻し等を経ますが、中国・インド等の新興国(当時)の需要増に合わせて10年3月頃にリーマンショック前まで戻します。

東日本大震災の時

11年3月から4月まで、約1ヵ月は下降を辿っています。
11年7月頃には11年2月の35.4p程度まで回復しており、約4か月で急速に経済活動が戻っていることが分かります。

3.回復に向けて何があったのか

リーマンショックの時

およそ半年以内を目途に、政策により景気低迷トレンドが底を打ちます。

そこから、(当時は)中国やインドのような新たな国の経済成長に支えられ、景気が回復基調に乗っていきます。

企業は低価格戦略を取りますが、1年以内にデフレが起こり、方針の転換を求められますが、徐々に回復していった、というのが一連の流れです。

東日本大震災の時

サプライチェーンの回復に合わせて、3ヵ月以内に着実な回復に戻っています。

個人的には、リーマンショクの時も大震災の時も、より中長期的に「悪い」イメージがあったのですが、意外と1年半で持ち直してたんですね。

これを踏まえると、マッキンゼーのレポートに合った「最も深刻な打撃を受けた業界(=航空宇宙や航空・旅行)は2021年以降」だが、それ以外は2020年内に回復するというシナリオも現実味を帯びてきます。

景気動向調査の今後の見通し

上記を踏まえたうえで、TDBの景気動向調査の<今後の見通し>は「後退続く(1年後まで)」となっています。

この景気予測DIは、ARIMAモデルに経済統計を加えた、Structuaral ARIMAモデルで算出しているとのことです。

1年後の20.9pは、リーマンショック時の18.6pまでは落ちていません。

また、過去の事例に仮にならえば「他国の経済復興と需要増」「国内の政府介入」「企業の低価格路線」等により、より早く回復するシナリオもあるのだと思います。

ローランドベルガー社が出しているレポートでは、既に各国はリーマンショック時を超える経済対策予算を用意している発表をしていることが掲載されています。

発表されたG7の平均経済対策予算は08年時の4.4倍だそうです。

こうした対策が、今後のより明るいシナリオを導くといいですね。

景気動向調査:産業別コロナの影響と見通し まとめ

いかがでしたか。

同じシナリオを辿るわけではないと思いますが、過去の不況期の落込みと回復を見てみると1~1年半程度では戻ってきていることが分かります。
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今後、企業の趨勢も変わってくると思います。焦って判断した結果、数年で勝ち負けが分かった時に、負け側に入る可能性もあります。

大事なのは、転職エージェントと定期的な会話をして情報収集をしつつ、自身のキャリアを棚卸し、次の転職に向けて必要な経験や能力を身に着けていくことだと思います。

キャリアの棚卸と転職の準備

まず転職するかどうかは置いておいて、キャリアの棚卸と求人情報の定期的な更新はしておきましょう。

時勢に合わせて、求人の出る/出ない業界、年収が上がるスキルや経験は変わります。特に、コロナ後の世界は、世界が大きく変わる可能性が高いです。

次の世界に向けて、半年~1年の経験を振返ると共に、最新の求人を元に自分の志向するキャリア(激務でも年収を上げたい?一度、落ち着きたい?企業に向けた準備がしたい?)を整理してみてはいかがでしょうか。

新卒の時の憧れの会社は、今も、3~5年後も、あなたにとってベストな職場とは限りません。

その為にも最新の求人情報を元に、各社の年収・働き方等を転職エージェントから情報収集することは大切だと思います。

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個人的には、日々、仕事やプライベートで忙しい方々が、初めて登録して話を聞いて、キャリアを棚卸して、今後の人生を考えだすいいタイミングでもあると思います。

皆さんのキャリア形成がうまくいくことを願っています。